「信頼の日本製」はもはや死語なのか?
Mastodonのタイムラインを眺めていたところ、気になる記事が流れてきました。
リンク先の投稿は、元々はある文脈の流れの中にあるひとつの投稿だと思いますが、自分は単独でこの投稿の内容が気になってしまいました。
よくよく考えたら、まずは国産でよいモノを作らないと 結局高くても質のいい外国輸入品を買う事になるんだよね
まさにその通りで、昨今では自分も、特にパソコン関連や家電などでは、国内メーカー製の商品を購入することが少なくなっています。
'00年代以降に生まれた人にとっては信じられないかもしれませんが、かつては日本企業が世界をリードする場面も少なくありませんでした。しかし今では、ソニーやトヨタでさえも、必ずしも世界をリードしているとは言えなくなっています。たぶん今でも世界で戦える日本企業はゲーム関連ぐらいなのではないでしょうか?
かつては自分も、「信頼の日本製」という言葉を信じていました。少なくとも1990年代後半まではそれが信じるに足るものだったからです。
もっとも、その時代には既に、家電や音響機器などでも、大して使いもしない機能を大々的に宣伝して価格をつり上げる商法が横行しており、元々貧しかった自分は苦々しく思っていました。今世紀に入って日本が決定的に貧しくなってからはもはやその商法も通用しなくなっているのか、海外の比較的安価な上に質の高い商品が増えてくると国内メーカー製品は売れなくなってきました。
もちろん自分も、日本企業にもっと頑張ってほしいという気持ちはあります。しかし、昨今の高い上に品質もいまいちな日本企業製品をわざわざ買う理由はありません。パソコンの周辺機器なんて本当にごく一部を除き海外メーカー製品ばっかりです。REALFORCEキーボードのように本当に質の高いものもあるのですが、大半のパソコンや周辺機器は海外製のほうがよいです。
円安、物価高、それらを是正する気のない政府の愚策が悪魔合体して、日本の庶民にとっては高い日本製品が選択肢から外れつつあります。残念ながらこの状況で日本企業が海外勢に正攻法で太刀打ちするのはごく一部を除き無理でしょうから、日本の得意分野ということになっているらしい「ものづくり」を重視してほしい、と言いたいところですが、それをやってしまうと結局は高価格帯になってしまい、庶民が気軽に買えるようなものではなくなってしまいます。
恐らく今後、海外勢との競争に晒されている日本企業が生き残るためには、次のいずれかに舵を切らなければならないでしょう。
- 多品種少量生産を諦めて…
- 高級路線を突き進む
- 安かろう悪かろう路線を突き進む
- 他社がなかなか真似できない強みを持っているところであれば、そこを伸ばす(まあそういうところはとっくの昔に実行しているはずですが)
- かつてソニーとオランダ・フィリップス社がCDを作ったように、自ら規格を作って世界に打って出る(とはいえ成功率は低かろうが)
多品種少量生産をするだけの余力があるところであればそうすべきでしょうけど、今の日本企業にそこまでの余力があるとは思えません。「日本製」がかつての栄光を取り戻すためには、余計なものをそぎ落として基本性能を抑えた製品が必要だと思います。それと真逆のことをして凋落したのが、日本のパソコンメーカーと携帯電話メーカーなのですが…。
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